不動産情報ブログ 2020年11月07日

【実際にあった】マイナスの(負)不動産

最近当店に売却のご相談を頂いた物件が、2案件連続で難易度の高い物件だったので、どのようなものだったのか記録しておきます。 特殊なケースで参考になりにくいかもしれませんが、利用していない不動産の長期保有はこれから紹介するような事も起こるという事を知ってもらえればと思います。 今回の記事を不動産売却時の参考にしていただければと思います。 もし今後も同様の物件に出会えば内容を追加していきます。

エントリーNO.1 再建築不可・連棟(テラスハウス)・火災物件

題名の通り火災で燃えてしまった物件。 ただそれだけなら大阪市内の物件ですし、条件によっては普通に売却可能と思われます。 今回のこの物件は
  1. 前面道路が建築基準法上の再建築可能の道路に接していない。
  2. 火災で燃えているので、火事物件である。
  3. お隣さんが出火元で自殺(不確定)の可能性がある。自殺で無かったとしても、お亡くなりになっているのは間違いない。
  4. 連棟(テラスハウス)なので4戸1の真ん中の物件である。
媒介契約を交わしていないので調査まではしませんでしたが、 再建築の可能性や使い道やその他の状況等を考えました。炎の絵が有るのが相談の物件の立地でした。 43条但し書 説明図

利用方法を考えてみる

1.再建築可能にできないか模索する

43条但し書道路ではどうかな?と (以前私が調査した大阪市内の別物件時は、接道する物件の持主全員の許可を貰わなければなりませんでした) 接道している物件12件!!! 経験上「不動産屋です」と話に行っても半分は話を聞いてもらえません。 しかも「サインと印鑑」を12件集める…。 12件中10件(通路入口の1番と12番は建築基準法上の道路に接しているので)は同じく再建築不可なのに嫌がられることがあります。 全員で「サインと印鑑」のある用紙を持てば全員再建築出来るようになる可能性が高いのにです。 まあ、「嘘つき・騙されないぞ・ハンコ代出せ」とおっしゃる方は3割は居ると感じています。 あと、1番と12番の方は何もしなくても再建築可能!「しらな~い」と言われてしまうと…OUT!! そもそも 43条但し書道路に適応かどうかもわからないし、通路に自転車や植木や物干しが置いてある時点でOUT!!

2.更地として使い道を考える

燃えてしまっているので、放置できません。再建築が出来なければ、更地にした場合の使い道を考えます。 物件前面の通路が狭く、自動車が通れない。 さらに通路に自転車や植木や物干しが置いてあります。 倉庫・駐車場…どっちも無理だ。通路が狭い!駐輪場?需要無い!!

無理やり解決方法を考える

修繕するにも、解体するにも前面通路が狭いので「資材を運ぶ・つぶす」などが人力になってしまう。 きちっと見積もり出していないのでハッキリしませんが、前面通路が狭いので、燃えたお家を修繕するには1,000万円近くかかると思います。 解体するにも同じ理由で150万円ぐらいと、残っているお家に壁を作ってあげないといけません。壁80万円で230万円ぐらい。 結論 1. 200万円~300万円ぐらい出して更地にして、永年固定資産税を払う。 2. 1,000万円ぐらい出してリフォームして新築の様にして、売却する。 しかし、火事という瑕疵・その火事でお隣さんが亡くなっている。再建築不可。通路狭い。連棟(テラスハウス)である。土地面積は13坪ちょい。 などなどを考えて、エリア的にも売値はいいところ700万円ぐらい。下手したら400万円台。 思いっきり損をして売却するという方法。

こうなる前に

火災は仕方ありません。 仕方なくても、周辺の方や町内会から苦情が来ます。 燃えたままで数か月。行った時には野良ネコが出入りしている状態でした。 物騒ですよね。燃えたままの家が3件。 町内会は、更地にすれば何も言わないと思いますが、そうすると固定資産税が高くなります。 燃えていない(リフォームが可能な)建物があったなら売却が出来たでしょう。 再建築不可の物件を所有されている方や空家で放置しているお家がある方、何らかの要因でお家が朽ちてしまう前に売却をおススメします。

エントリーNO.2 再建築不可・近隣住民が「この道通るな」と言ってくる

この物件も何の問題もなければ売却可能と思われる物件でした。 今回のこの物件は
  1. 前面道路が建築基準法上の再建築可能の道路ではない。
  2. 近隣住民が「この道通るな」と言ってくる。
  3. 大阪府でも南の方で、そもそも土地価格が低い
  4. 築50年ほどの古い物件
今回も媒介契約を交わしていないので調査まではしませんでしたが、 再建築の可能性や使い道やその他の状況等を考えました。 家の絵が有るのが相談の物件で8・9・13番のお家の方が「通るな」と言ってきます。

利用方法を考えてみる

リフォームして売却もしくは賃貸に出す これだ!これが一番いい!!いやむしろこの方法しかない!! しかし考えてみよう。物件までの道のりは1mもない通路しかない。一方は通っただけで通るなと言ってくる近隣さん 幅員5mの道路に車を横付け出来たとして、何も言われない通路を通ると約70m。この幅員1mの道のりをリフォーム部材を人力で運ぶ。 さらにリフォームは音が出ます。歩いただけで言われる近隣の方に何も言われない可能性は少ない!!!!と勝手に思う。 通常でも坪単価30万円ぐらい地域の再建築不可物件。通路が狭いので大幅にリフォーム代金は高くなります。うひょ~~~~。 公図はメチャクチャで合っていない。通路が誰の物かも確認できない。でも通るなと言ってくる。うひょ~~~~。 残念ですが、この様な物件を喜んで買ってくれる一般の方は皆無だと感じております。 7・8・9・12・13・今回ご相談の物件の6件のお家は力を合わせて、ご自分の物件価値を高めていかないと二束三文なのに!!! その当人たちが余計価値を下げてしまう様な事をなされているこの様な物件を売却仲介して買ってもらって、喜んでいただける自信がありませんでした。 買って貰っても、買主さんの生活の中で近隣の方と揉める気しかしない案件でした。

無理やり解決方法を考える

解決方法は近隣の方と話し合って解決するか、リフォームが少なく済む時までに売却しかないのではないでしょうか。 次回の持主さんに近隣の方と仲良しになって貰って末永く住んでもらうという夢設定 近隣の方の代替わりを待って、仲良しになって協力するという夢設定 現状をすべて理解してもらい買って貰うという夢設定 やっぱり、何らかの要因でお家が傷んでしまう前に売却をすれば売却できる可能性は高くなると思います。

エントリーNO.3 再建築不可 玄関までの通路幅員約70㎝の8m

見た瞬間「なんで建築できたの?」って思った物件でした。 今回の物件は!
  1. 接道は建築基準法上の道路だが、幅員が2mないので再建築可能ではない。
  2. 通路は幅員70㎝・奥行10m
  3. 大阪府でも南の方で、そもそも土地価格が低い
  4. 敷地に井戸がある
  5. 建物が登記されていない
今回も媒介契約を交わしていないので調査まではしませんでしたが、使い道やその他の状況等を考えました。

利用方法を考えてみる

再建築は無理です。 まずは登記してリフォームして賃貸か売買しか思いつきません!!が 築年数不詳。リフォーム歴なし。フルリフォームは普通にアクセスできる物件でも単純に500万円以上は掛かるでしょう。 しかし、NO.2物件と同じく通路は70㎝で10メートル資材を運ばないといけません。 そんな工事を安価でやってくれるはずもありません。 そんな事よりも、冷蔵庫・洗濯機など大きな家電は運べません。大きなもの買うたびに他人地通過で搬入?マジ? (人の敷地通ってブロック塀超えて搬入は出来ると思います) 残念ですが、この様な物件を喜んで買ってくれる一般の方は皆無だと感じております。

無理やり解決方法を考える

1.700万円ぐらいかけて、リフォームして500万円ぐらいで販売してみる。 (500万円で売れるかどうかは別) 2.700万円ぐらいかけて、リフォームして4万円ぐらいで賃貸してみる。 (きっと入居者は見つかるでしょう) 3.400万円ぐらいかけて、建物解体して更地にして③の方にあげる。 (横の施設駐車場の方にあげると言ったが断わられたらしい) 4.③と既存住宅を4,000万円ぐらいで購入して豪邸を建てる。 (売ってくれるかどうか分かりませんが)

冷静に考えてみてください。

持ち主様の話を聞いて思ったのは「その時無料であげれば良かったのに」でした。 ①.②.③の新築を建てる時に買いたいと話が有ったようですが、売主様には余りにも安い金額だったので断ったそうです。 いやいやあげてもいい。貰ってもらえれば手出しはしなくて済んだと思う。 今まで不動産屋をやってきて、損するのに買う人に出会ったことが有りません。買主様が欲しいその時に売るのも賢い方法です。 前面道路の種類を確認してください。4mないなら特に注意して。再建築できないと安くしか流通しません。 奥まっているならそれも注意してください。利用の仕方が無かったら、私なら無料でも要りません。

不動産用語の説明

43条但し書き通路

建築基準法上の道路と違い、原則として増改築や再建築不可な通路(広場)などが、 建築審査会の許可を受ける事ができると、建築を認められることがある通路(広場)のことを43条但し書き通路と呼びます。 ただし、一度許可を受ければ将来も建築できるという訳ではなく、再建築の度に建築審査会の許可を得なければならない。 再建築の許可が出るかどうかは、毎回建築審査会に提出しないとわかりません。

公図

公図とは、登記所に備え付けられている地図のことです。 公図は、登記された土地の地番や位置、形状などを表示するもので、土地が一筆ごとに書かれており、土地の形状や隣接地との位置関係が分かるように作成されています。 公図は、隣地との境界や道路付きを知るができて、登記所で写しを取得する事や閲覧が出来ますが、公図は現地を正確に反映していない事があるので、不動産の取引の際には、正しく測量する事が大切になります。
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